人口高齢化研究推進のための技術支援

本プロジェクトの小川直宏特任教授は、5月16日から27日までマレーシアの首都クアラルンプールに滞在し、マレーシアの教育機関の研究者や政策立案者への人口高齢化と社会保障に関する技術的支援を行いました。
小川先生はマラヤ大学の社会保障研究センターの特別招聘教授を兼任されており、人口高齢化が社会保障制度に与える影響についての講義のシリーズを行い、著名な現地の専門家や外国人研究者との共同研究も実施しました。
滞在中、小川先生は5月22日にマレーシアの雇用者年金基金にて300人以上の政策立案者やビジネスリーダーの前で「日本などアジア諸国における人口高齢化と変化する世代間移転」と題した講演を行いました。
また、5月24日は、マレーシア政府の経済企画庁でマレーシアの新5カ年経済発展計画の作成に携わる専門家100人を対象に、「アジア諸国における人口高齢化と公的・私的世代間移転」という題目で講演を行いました。
さらに、ノースカロライナ州立大学のロバートL.クラーク教授とマラヤ大学社会保障研究センターの所長ノーマ・マンソア教授と「2008年-2015年のマレーシアの賃金変動の分析」、「近年の定年年齢に関する法律改正がマレーシアの賃金プロフィールに与えた影響」の二つのテーマに関する合同研究を行いました。さらに、小川教授・クラーク教授・マンソア教授は、日本の「くらしと健康に関する調査」(JSTAR)とマレーシアのMARS調査における高齢者の賃金と労働参加に関する質問について詳しく比較分析し、今後の研究の可能性について検討しました。